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Android Studio ドキュメント 日本語訳

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GPU トレースを取得する

このドキュメントの内容

こちらも参照してください

依存関係と前提条件

  • OpenGL ES 2.0 or 3.1
  • Android Studio 2.2 以上
  • 最新の GPU デバッグツール
  • USB経由で接続されたAndroid ハードウェア端末 (携帯やタブレットや Android TVや Android Auto)
  • 端末の開発者向けオプションでUSB デバッグが有効になっていること
  • プロジェクトで debuggableと設定されていること
  • Tools > Android > Enable ADB Integrationからadb インテグレーションが有効になっていること

メモ:GPU デバッガーは、 Android Studio 2.2ではベータ版となっています。

特定の実行/デバッグオプションを設定してからアプリを実行すると、 Android Studio はGPUトレースを開始できるダイアログを起動します。 GPUトレースを開始する前に、 Android Studioは起動するアクティビティを決定するか、もしくはあなたに起動するアクティビティを聞いてきます。 GPU トレースは、常にアプリ起動時に開始されます。 アプリの後半部分をトレースしたい場合は、その後半部分を直接起動するようにアプリを編集する必要があります。



GPU トレースファイル

GPU トレースを取得した後、 Android Studio はGPU デバッガー上でそれを開きます。 Captures ウィンドウにそのトレースファイルが表示され、いつでも開くことができます。 Captures ウィンドウに一覧表示されるGPUトレースは、そのプロジェクト専用のものです。 Android Studioはプロジェクトのcaptures/ディレクトリにトレースファイルを保存します。

またコンピューター上に保存されているGPUトレースファイルも、それが特定のプロジェクトのCaptures ウィンドウに一覧表示されていなかったとしても、開くことができます。



トレースライブラリ

GPU トレースは APKを変更しません。その代わり、アプリをデバッグモードで起動させて、起動時にトレースライブラリを実行プロセスに取り付けます。 Android Studio は、端末上のアプリのファイルディレクトリに、トレースライブラリをコポーします。 (必要であれば、 getFilesDir()メソッドを使ってそのファイルディレクトリを見つけることができます。) 読み込みが完了したら、トレースライブラリはアプリから OpenGL ESコマンドを取得してそれらをAndroid Studioへ送信し、あなたはトレースを分析ができるようになります。 アプリのトレースが完了したら、必要に応じてトレースライブラリを削除できます。



GPU トレースの取得に成功するためのヒント

アプリを起動した場合、多くのアプリでは起動時に大量の画像を読み込みます。 起動したばかりのアプリでGPUトレースを取得する際には、この情報の読み込む間は待つ必要があります。 読み込みが終わると、ツールはフレームのキャプチャを開始します。

開発コンピューターのパフォーマンスとメモリーは、GPU デバッガーで表示できるGPU トレースのサイズに影響します。 あなたのコンピューターで大きいサイズのGPU トレースを表示する際に問題が発生する場合は、 小さいサイズのトレースを取得してみてください。 一般的なAndroid Studio の設定の場合、キャプチャは最大でも1000 フレームと 500,000呼び出しに維持することを推奨します。

Android Studio で使用できるメモリー量を増やすには、以下の手順を行います:

  1. Help > Edit Custom VM Optionsの順で選びます。
  2. studio.vmoptions ファイルで、 -Xmxオプションを32-bit機 の場合は-Xmx2Gへ、64-bit機の場合は-Xmx4G へ変更します。
  3. ファイルを保存し、Android Studioを再起動します。

詳細については Customize your VM optionsを参照してください。



制限事項

以下のような GPU トレースの動作には注意してください:

  • 現在の実行/デバッグ設定でGPU トレースを有効にすると、 その実行/デバッグ設定を使うアプリを実行する度に、Android Studioはアプリのトレースを行います。 GPU を停止させたい場合は、別の実行/デバッグ設定を選ぶか、このオプションを無効にする必要があります。
  • アプリのデバッグ中はGPU トレースは取得できませんん。 Run > Debugを選んだ場合、 Android StudioはGPUトレースを自動的に無効にします。


Android Studio プロジェクトのGPU トレースを取得する

Android Studio プロジェクトでアプリのGPU トレースを取得するには、以下の手順に沿って作業します:

  1. Android Studio プロジェクトを開きます。
  2. 以下のようにして、GPU Debugger用に 実行/デバッグ設定を設定します。:
    1. Run > Edit Configurationsと選びます。
    2. Profiling タブをクリックします。
    3. GPU トレースが実行できるようにCapture GPU Commandsが選択されていることを確認してください。
    4. GPU Tools Missing ダイアログが表示された場合は、以下のようにしてGPU デバッグツールをインストールする必要があります。 このダイアログでは OKをクリックします。 Install Missing Components ダイアログでは、Finish をクリックしてインストールを完了させます。

    5. Run/Debug Configurationsダイアログでは、OKをクリックします。

    ヒント: アプリのトレース用、実行用、デバッグ用ごとに個別に実行/デバッグ設定 を定義することができます。 これによる各作業を素早く切り替えるのに役立ちます。

  3. Android ハードウェア端末を 開発機のUSB ポートにつなぎます。
  4. 端末上で Allow USB Debugging ダイアログが表示された場合は、OKをクリックします。
  5. このダイアログは通常、起動画面ではなくホーム画面(例えば、ログインした後)に表示されます。 USB デバッグを許可しなかった場合、Android Studioは端末をOFFLINEとして表示し、GPUは実行できません。

  6. 以下のようにして、ハードウェア端末上でプロジェクトを実行します:
    1. Run > Runを選ぶか、Runをクリックします。
    2. Select Deployment Target ダイアログで、ハードウェア端末を選んでOKをクリックします。
    3. Android Studio上でGraphics Trace ダイアログが表示されます。

      端末上で Waiting For Debuggerダイアログが表示されます。

  7. Graphics Trace ダイアログで、必要に応じて GPUトレースファイル名を変更し(拡張子は不要)、Traceをクリックします。
  8. Graphics Trace ダイアログが表示されます。税所に、ツールはトレースライブラリを接続します。次にトレースを開始します。

    端末が GPU トレースに対応していない場合、以下のエラーが通知されます:

    The GPU debugger does not currently support tracing on this device.

  9. ハードウェア端末上でアプリを操作してください。
  10. アプリを操作している間 Graphics Traceダイアログの MB値が上昇し続けるのであれば、GPU トレースは正常に動作しています。

  11. GPU トレースを終了するには、Graphics Trace ダイアログでStopをクリックします。
  12. GPU デバッガーでこのトレース結果が開きます。

    Android Studio は.gfxtrace拡張子の付いた GPU トレースファイルを作成します。

  13. 別のGPU トレースを取得するために、再度アプリを実行することができます。
  14. Captures ウィンドウで保存したGPU トレースを見ることができます。 詳細については保存した GPU トレースファイルを閲覧するを参照してください。



保存した GPU トレースファイルを閲覧する

GPUトレースを実行した後、後からでも見ることができるように、Android Studioはトレースを自動的に保存します。 ファイルはGPUトレースを取得したプロジェクトの captures/ディレクトリ内に保存されます。 プロジェクトのCaptures ウィンドウがらGPUトレースファイルを開いたり、 ディスク上からファイルを選んだりできます。

Captures ウィンドウからGPUトレースファイルを開くには、以下の手順に沿って作業します。:

  1. Android Studio プロジェクトを開きます。
  2. View > Tools Windows > Capturesの順に選びます。
  3. Captures ウィンドウが表示されます。

  4. GFX Trace フォルダーを開きます。
  5. GPU デバッガー上で閲覧するために、トレースファイルをダブルクリックします。
  6. GPU デバッガー が表示されます。

開発コンピューター上に保存されたGPUトレースファイルを開くには、以下の手順に沿って作業します:

  1. Android Studio プロジェクトを開きます。
  2. File > Openの順に選びます。
  3. Open File or Project ダイアログで、GPU トレースを選んでOKをクリックします。
  4. Android Studio は通常、GPUトレースファイルをAndroidStudioProjects/project-name/captures/ ディレクトリに保存しています。

  5. GFX Trace フォルダーを開きます。
  6. GPU デバッガー上で閲覧するために、トレースファイルをダブルクリックします。
  7. GPU デバッガー が表示されます。