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Android Studio ドキュメント 日本語訳

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アプリをデバッグする

Android Studio には、Androidエミュレーター上や接続されているAndroid端末上で動作しているアプリをデバッグできるデバッガーが搭載されています。 Android Studio デバッガーを使用すると、以下のことが行えます:

  • アプリをデバッグする端末を選ぶ。
  • Java コード上と C/C++ コード上にブレークポイントを設定する。
  • 実行時に変数を調べて、式の内容を評価する。
  • アプリのスクリーンショットと動画を取得する。

デバッグを開始するには、ツールバー上のDebug をクリックします。 するとAndroid StudioはAPKをビルドし、デバッグキーでAPKを署名し、選択した端末にAPKをインストールし、APKを実行して図1で示すように Debug ウィンドウを開きます。 C コードと C++ コードをプロジェクトに追加している場合、 Android StudioはDebugウィンドウ上でLLDB デバッガー も実行して、ネイティブコートのデバッグを行います。

DebugをクリックしてもSelect Deployment Targetウィンドウに端末が表示されない場合は、 端末を接続するか、Create New Emulator をクリックしてAndroid エミュレーターを設定する必要があります。

図 1. 現在のスレッドと変数のオブジェクトツリーを表示しているデバッグウィンドウ。

接続された端末上やエミュレータ上で既にアプリが動作している場合、以下のようにしてデバッグを開始することができます:

  1. Attach debugger to Android process をクリックします。
  2. Choose Process ダイアログ上で、デバッガーを接続したいプロセスを選びます。

    既定では、デバッガーは現在のプロジェクトの端末とアプリプロセスの他に、接続されたハードウェア端末やコンピュータ上の仮想端末も表示します。 全ての端末上の全てのプロセスを表示するには、 Show all processes を選びます。; 例えば、画面にはアプリが作成したサービスの他にシステムのプロセスも表示されます。

    Debugger メニューから、別のデバッグタイプを選ぶことができます。 既定ではAndroid Studio は デバッグタイプAutoを使って、プロジェクトにJava コードやC/C++コードが含まれているかどうかに基づき、あなたにとって最適なデバッガーオプションを選びます。

  3. OKをクリックします。

    Debug ウィンドウが表示されます。今回の場合、デバッグウィンドウのタイトルの右にある二つのタブに注意してください:一つのタブはネイティブコードをデバッグするためのもので、もう一つのタブは(-javaと示されている通り)Java コードをデバッグするためのものです。

    それぞれのデバッグセッションごとに個別のタブと異なるポート番号を持っています。ポート番号は、タブの括弧内に表示されています。

  4. デバッグセッションを終了するには、そのセッションのタブをクリックしてTerminate をクリックします。

メモ: Android Studio デバッガーとガベージコレクションは疎結合の関係です。 Android 仮想マシンでは、デバッガーが切断されるまではデバッガーが認識しているオブジェクトをガベージコレクトしないことが保証されています。 これにより、デバッガーが接続されている間は時間経過に伴ってオブジェクトが蓄積される可能性があります。 例えば、デバッガーが実行中のスレッドを認識している場合は、関連するThreadオブジェクトはそのスレッドが終了した後でさえガベージコレクトされません。



デバッグタイプ

既定では、 Android Studio はデバッグタイプAutoを使って使用するデバッガーを決めるので、Java コードとC/C++コードのデバッグを切り替える時に設定を変更する必要はありません。しかし、 デバッグ設定の作成や編集を行って特定の設定をカスタマイズ(シンボルディレクトリやLLDBコマンドの追加、別のデバッグ対応の使用など)することができます。 デバッガーを実行中のAndroid プロセスに接続する時、Choose Processダイアログ内の Debugger ドロップダウンリストからデバッグタイプを選ぶこともできます。

使用可能なデバッグタイプは以下の通りです:

Auto
デバッグするコードに最適なオプションをAndroid Studioに自動的に選んで欲しい場合はこれを選択します。 例えば、プロジェクトでCコードや C++コードを使用している場合、Android Studioは自動的にデバッグタイプ Hybridを使用します。 Cコードや C++コードを使用していない場合、 Android StudioはデバッグタイプJavaを使用します。
Java
Java出掛かれたコードのみをデバッグしたい場合はこれを選択します。— Java デバッガーは、ネイティブコード上にあるブレークポイントやウォッチポイントは無視します。
Native
LLDB のみを使ってコードをデバッグしたい場合はこれを選択します。このデバッグタイプを使用した時、 Javaデバッガーのセッションビューは使用できません。 既定では、LLDBはネイティブコードのみを検査し、Javaコード上にあるブレークポイントは無視します。 Javaコードのデバックもしたい場合は、デバッグタイプをAuto もしくは Hybrid に切り替える必要があります。
Hybrid
Javaコードとネイティブコードの両方のデバッグを切り替えたい場合はこれを選択します。 Android Studio はJavaデバッガーとLLDBを両方ともアプリのプロセスに接続させるので(一つはJavaデバッガー用でもう一つはLLB用)、 アプリの再起動やデバッグ設定の変更を行わなくても、Javaコード上とネイティブコード上の両方でブレークポイントを検査することができます。

メモ: Android Studio には、一つのLLDBプロセスを使ってJavaとC/C++両方のブレークポイントをデバッグすることができる、実験段階のJava対応C++デバッガー機能が用意されています。 この機能はまだ開発中ですが、 Android Studio 2.2以上では自己責任で試してみることができます。 詳細について学ぶには、 Android ツールのウェブサイトを参照してください。



システムログを使用する

アプリをデバッグしている間、システムログにはシステムメッセージが表示されます。 これらのメッセージには、端末上で動作しているから届いた情報が含まれています。 システムログを使ってアプリをデバッグしたい場合は、アプリの開発段階で、コード上からログメッセージに書き込みを行い、例外のスタックトレースを出力するようにしてください。



コード上からログメッセージに書き込みを行う

コード上からログメッセージに書き込みを行うには、Log クラスを使用します。 Log メッセージを使えば、アプリの操作中にシステムのデバッグ出力を収集することで、実行フローを理解するのに役立ちます。 Log メッセージは、アプリのどの部分でエラーが発生したかを教えてくれます。 ログ機能の詳細については、ログの読み込みと書き込みを参照してください。

以下の例では、ログメッセージを追加して、アクティビティ起動時に前回の状態情報を使用可能かどうかを判別する方法を例示しています。:

import android.util.Log;
...
public class MyActivity extends Activity {
    private static final String TAG = MyActivity.class.getSimpleName();
    ...
    @Override
    public void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
        if (savedInstanceState != null) {
            Log.d(TAG, "onCreate() Restoring previous state");
            /* restore state */
        } else {
            Log.d(TAG, "onCreate() No saved state available");
            /* initialize app */
        }
    }
}

開発時に、例外をキャッチしてスタックトレースをシステムログに書き込むこともできます。:

void someOtherMethod() {
    try {
        ...
    } catch (SomeException e) {
        Log.d(TAG, "someOtherMethod()", e);
    }
}

メモ: アプリを公開する準備が出来から、デバッグログの処理とスタックトレース出力の処理をコード上から削除します。 これは、DEBUGフラグを設定してデバッグログメッセージを条件文の中に入れることで行えます。



システムログを見る

Android DDMS (Dalvik Debug Monitor Server)と Android Monitorウィンドウは両方とも、システムや特定のアプリプロセスから取得したログを表示します。 Android DDMSツールウィンドウでシステムログを見るには:

  1. Run your App in Debug Modeで説明しているようにアプリを起動します。
  2. Android Monitor をクリックします。
  3. Logcat ビューのシステムログが空の場合、Restartをクリックします。

図 2. Android DDMS ツールウィンドウ上でのシステムログ。

Android DDMS ツールウィンドウを使うことで、Android Studio上からいくつかのDDMS 機能にアクセスすることができます。 DDMSの詳細については、DDMSを使用するを参照してください。

システムログは、Android サービスやその他Android アプリから取得したメッセージを表示します。 メッセージログをフィルターして興味のあるもののみを表示するには、 Android DDMSウィンドウ上でツールを使用します。:

  • 特定のプロセスのログメッセージのみを表示するには、 Devices ビュー上でそのプロセスを選んで、Only Show Logcat from Selected Process をクリックします。 Devicesビューが使用できない場合は、Android DDMS ツールウィンドウの右側にある Restore Devices View をクリックします。 このボタンは、Devicesを非表示にしている場合のみ表示されます。
  • ログレベルを使ってログメッセージをフィルターするには、Android DDMSウィンドウの上部にあるLog Levelドロップダウンからレベルを選びます。
  • 特定の文字列を含むログメッセージのみを表示するには、検索ボックスにその文字列を入力して Enterキーを押します。


ブレークポイントを扱う

Android Studio では、様々なデバッグ動作を引き起こす、複数のタイプのブレークポイントをサポートしています。 最も一般的なタイプは、指定されたコード行でアプリの実行を一時停止させる、行ブレークポイントです。 一時停止している間に変数を検査して式を評価し、一行ずつコードの実行をし続けてランタイムエラーの原因を特定します。

行ブレークポイントを追加するには、以下のように作業します:

  1. 実行を一時停止したいコード行を見つけ、そのコード行の左のガターをクリックするか、その行にカーソルを置いてControlキー + F8キー ( Macの場合は Commandキー + F8 キー)を押します。
  2. アプリが既に実行している場合、ブレークポイントを追加するためにアプリを更新する必要はありません。—Attach debugger to Android proccess をクリックするだけです。 アプリが実行されていない場合は、 Debug をクリックしてデバッグを開始します。

図 3. ブレークポイントを設定した時、その行の隣に赤ドットが表示されます。

コードの実行がブレークポイントまで達した時、Android Studioはアプリの実行を一時停止します。 その後、Debugger タブ内にあるツールを使ってアプリの状態を識別できます:

  • 変数のオブジェクトツリーを調査するには、Variablesビュー上でその変数を展開します。 Variablesビューが表示されない場合は、Restore Variables View をクリックします。

  • 現在の実行ポイントでの式を評価するには、Evaluate Expression をクリックします。

  • コード上の次の行へ進むには(メソッドを入力せずに)、Step Over をクリックします。

  • メソッド呼び出し内の最初の行へ進むには、Step Into をクリックします。

  • 現在のメソッド外の次の行へ進むには、 Step Out をクリックします。

  • アプリの実行を通常通り続けるには、Resume Program をクリックします。

プロジェクトでネイティブコードを使用している場合、既定ではデバッグタイプ AutoだとJava デバッガーとLLDB の両方を二つの別々のプロセスとしてアプリに接続するので、 アプリの再起動や設定変更をしなくても、Java とC/C++それぞれのブレークポイントの検査を切り替えることができます。

メモ: Android Studio でC や C++ のコード上にあるブレークポイントを検出するには、AutoやNativeやHybridのようなLLDBをサポートしているデバッグタイプを使用する必要があります。 デバッグ設定を編集することで、 Android Studioが使用するデバッグタイプを変更することができます。 様々なデバッグタイプについてより学ぶには、他のデバッグタイプの使用に関する項目を参照してください。

Android Studio が対象の端末にアプリをデプロイした時、図4で示すように、タブやデバッグセッションビューの付いたDebug ウィンドウが各デバッグプロセスごとに開きます。

図 4. LLDBを使用してネイティブコードをデバッグする。

  1. LLDB デバッガーがC/C++コード上のブレークポイントに遭遇した時、Android Studioは自動的に <your-module> タブへ切り替えます。 Framesパネル、 Variablesパネル、Watches パネルも使用でき、Java コードをデバッグしている場合と全く同じ様に動作します。 LLDBセッションビューではThreadsパネルは使用できませんが、 Framesパネル内にあるドロップダウンリストを使ってアプリのプロセスにアクセスできます。 デバッグ ウィンドウ フレーム変数を調査するの項目で、これらのパネルの詳細を学ぶことができます。

    メモ: ネイティブコード上のブレークポイントを調査している間、Android システムは、アプリのJavaバイトコードを実行している仮想マシンを一時停止させます。 つまり、ネイティブコード上のブレークポイントを調査している間は、Javaデバッガーの操作やJavaデバッガーからの状態情報取得は行えません。

  2. Java デバッガーがJavaコード上のブレークポイントに遭遇した時、Android Studio は自動的に <your-module>-java タブへ切り替えます。
  3. LLDBを使用してデバッグを行っている間、LLDB セッションビューのLLDBターミナルを使って コマンドラインオプションを LLDBへ渡すことができます。

    ヒント: アプリのデバッグを開始する度にLLDB に特定のコマンドを実行させたい場合、デバッガーがアプリプロセスに接続する直前または直後のいずれかに、 そうしたコマンドをデバッグ設定に追加することができます。

C/C++ コードをデバッグする際には、 ウォッチポイントと呼ばれる特別なタイプのブレークポイントを設定することもできます。 これは、アプリが特定のメモリーブロックを操作したタイミングでアプリプロセスを一時停止することができます。 詳細を学ぶには、 ウォッチポイントを追加する方法に関する項目を参照してください。



ブレークポイントの表示と設定

全てのブレークポイントを表示してブレークポイント構成を設定するには、 Debugウィンドウの左側にあるView Breakpoints をクリックします。 Breakpoints ウィンドウは、図5のように表示されます。

図 5. Breakpoints ウィンドウは現在の全てのブレークポイントを一覧表示し、それぞれの動作設定も表示します。

Breakpoints ウィンドウでは、左側の一覧から各ブレークポイントを有効にした無効にしたりできます。 ブレークポイントが無効の場合、そのブレークポイントにヒットしたとしてもAndroid Studioはアプリを一時停止させません。 ブレークポイントの設定を行うには、一覧からそのブレークポイントを選んでください。 ブレークポイントを最初は無効にしておいて、他のブレークポイントにヒットしたら有効になるようにシステムを設定することができます。 例外用のブレークポイントを設定するには、ブレークポイント一覧から Exception Breakpoints を選びます。



デバッグウィンドウの Framesパネル

Debugger ウィンドウ内で、Frames パネルを使って、現在のブレークポイントにヒットした原因のスタックフレームを調査することができます。 これにより、スタックフレーム内を移動して調査を行い、Android アプリのスレッドの一覧を検査することもできます。 スレッドを選択するには、thread selectorドロップダウンメニューを使ってそのスタックフレームを表示します。 フレーム内で要素をクリックすると、エディター上でそのソースが開きます。 またFrames パネルの案内で説明しているように、スレッドの見栄えをカスタマイズしたりスタックフレームをエクスポートしたりできます。



変数を検査する

Debugger ウィンドウ内のVariables パネルでは、システムがブレークポイントでアプリを停止させた時に変数を検査したり、 Framesパネルからフレームを選んだりできます。 また Variables パネルでは、選択したフレーム内で使用可能な静的メソッドや変数、もしくはその両方を使ってアドホック式を評価することもできます。

Watchesパネルでも、 Watchesパネルに追加された式はデバッグセッション中は維持され続けるという点を除いて、 Variablesパネルとほぼ同じ機能があります。 頻繁にアクセスしたり、現在のデバッグセッションで役立つ情報を持ってたりする変数やフィールドは、watches パネルに追加するようにしてください。 Variables パネルとWatches パネルは、図5のように表示されます。

変数や式を Watches 一覧に追加するには、以下の手順に沿って作業をしてください:

  1. デバッグを開始します。
  2. Watches パネルで、 Add をクリックします。
  3. 表示されたテキストボックスで、監視したい変数や式の名前を入力してEnterキーを押します。

Watches 一覧から項目を削除するには、その項目を選んでRemove をクリックします。

項目を選択して Up Down をクリックすることで、Watches一覧の要素の順序を変更することができます。

図 6. Debuggerウィンドウ内のVariables パネルとWatches パネル。



ウォッチポイントを追加する

C/C++ コードをデバッグする際には、 ウォッチポイントと呼ばれる特別なタイプのブレークポイントを設定することができます。 これは、アプリが特定のメモリーブロックを操作したタイミングでアプリプロセスを一時停止することができます。 例えば、メモリーブロックに二つのポインターを設定してそれにウォッチポイントを割り当てた場合、 そのポインターのうちどちらかを使ってメモリーブロックにアクセスするとウォッチポイントが引き起こされます。

Android Studioでは、特定の変数を選択することで実行中にウォッチポイント作成できますが、 LLDB はシステムがその変数に割り当てるメモリブロックにのみウォッチポイントを割り当てます。 変数自体にウォッチポイントを割り当てるわけではありません。 これは、変数をWatchesパネルに追加するのとは異なります。 変数をWatchesパネルに追加した場合、変数の値を監視することはできますが、システムがそのメモリの値を読み込んだり変更したりした時にアプリプロセスを一時停止させることはできません。

メモ:アプリプロセスが関数を終了して、システムがそのローカル関数をメモリから解放した時、それら変数用に作成したウォッチポイントを再割り当てする必要があります。

ウォッチポイントを設定するには、以下の要件を満たす必要があります:

  • 対象の物理端末やエミュレーターでは、x86 もしくは x86_64 のCPUを使用すること。 端末がARM CPUを使用している場合、メモリー上の変数のアドレスの区切りを、32-bitプロセッサーでは4バイトに、64-bitプロセッサーでは8バイトに揃えなければなりません。 以下で示すように、変数宣言で __attribute__((aligned(num_bytes)))を設定することで、ネイティブコード上で変数を揃えることができます。:
    // For a 64-bit ARM processor
    int my_counter __attribute__((aligned(8)));
    
  • 既に割り当てているウォッチポイントの数が三つ以下であること。 Android Studio は、x86やx86_64 の対象端末では最大四つのウォッチポイントまでしかサポートしていません。 それ以外の端末ではそれ以下です。

上記要件を満たした場合、以下のようにしてウォッチポイントを追加できます:

  1. アプリがブレークポイントで一時停止している間、LLDB セッションビューのVariables パネルを開きます。
  2. 追跡したいメモリブロックを占有する変数を右クリックし、Add Watchpointを選びます。 図7で示すように、ウォッチポイントを設定するためのダイアログが表示されます。

    図 7. メモリ上の変数にウォッチポイントを追加する。

  3. 以下のオプションを使ってウォッチポイントを設定します:
    • Enabled: 当面の間はこのウォッチポイントを無視するようにAndroid Studioへ指示したい場合は、このオプションの選択を解除します。 Android Studio はウォッチポイントを保存しておくので、デバッグセッション内で後からこのウォッチポイントにアクセスすることは可能です。
    • Suspend: 既定では、ウォッチポイントを割り当てたメモリブロックにアプリプロセスがアクセスした時、Android システムはそのアプリプロセスを一時停止させます。 この動作をしたくない場合、このオプションの選択を解除します。—これにより、システムがウォッチポイントを操作した時の動作をカスタマイズすることができる追加オプションが表示されます。: 表示される追加オプションは、Log message to consoleRemove [the watchpoint] when hitです。
    • Access Type: システムが変数に割り当てたメモリーブロックに対して読み込み書き込みをした際に、アプリがウォッチポイントを引き起こすかどうかを選択します。読み込み時と書き込み時のどちらの場合にもウォッチポイントを引き起こさせるには、Anyを選びます。
  4. Doneをクリックします。

全てのウォッチポイントを表示し、ウォッチポイントの設定を行いには、Debugウィンドウの左側にあるView Breakpoints をクリックします。 図8で示すように、Breakpoints ダイアログが表示されます。

図 8. Breakpoints ダイアログでは現在のウォッチポイントを一覧表示し、それぞれの動作設定も表示します。

ウォッチポイントを追加したら、Debugウィンドウの左側にあるResume Program をクリックしてアプリプロセスを再開します。 既定では、ウォッチポイントを設定したメモリーブロックにアプリがアクセスしようとした場合、Android プロセスはアプリを一時停止させて、図9で示すようにウォッチポイントアイコン ( )を最後に実行されたコード行の隣に表示します。

図 9. Android Studio は、ウォッチポイントが引き起こされる直前にアプリが実行したコード行を示します。



オブジェクトの割り当てを追跡する

Android Studioでは、Java ヒープで割り当てられたオブジェクトを追跡し、これらのオブジェクトを割り当ててるクラスやスレッドを確認できます。 これにより、任意の期間に割り当てられたオブジェクトの一覧を確認することができます。 この情報は、アプリのパフォーマンスに影響を与えるようなメモリ使用を評価するのに役立ちます。

  1. Run Your App in Debug Modeで説明したようにアプリを起動し、 View > Tool Windows > Android Monitorの順で進みます (もしくはウィンドウバーにあるAndroid Monitor をクリックします。)。
  2. Android Monitor ウィンドウで、Monitors タブをクリックします。
  3. ウィンドウの上部で、ドロップダウンリストから端末とアプリプロセスを選びます。
  4. Memory パネルで、Start Allocation Trackingをクリックします。
  5. 端末上でアプリを操作します。
  6. 割り当てトラッキングを停止するには、同じボタンを再度クリックします。

Android モニターには、アプリケーションのメモリー, CPU,GPU, Network 使用状況に関する情報が表示されます。 Android モニターに使用方法に関する詳細は、Android モニターの基本を参照してください。 また、ロギングカタログ(logcat)、パフォーマンスモニター、データ分析ツール、画面と動画のキャプチャツールを含むAndroid Monitorの機能に関する説明は、 Android モニターの概要 を参照してください。

図 10.Android Studio上でのオブジェクト割り当てトラッキング



リソース値表示形式の表示と変更

デバッグモードでは、リソース値を表示したり別の表示形式を選ぶことができます。 Variables タブが表示されてフレームが選択された状態で、以下を行います:

  1. Variables 一覧で、リソース行の任意の場所を右クリックしてドロップダウンリストを表示します。
  2. ドロップダウンリストで、 View as を選んで使用したい形式を選びます。

    使用可能な形式は、あなたが選んだリソースのデータタイプによって異なります。以下のオプションのうち一つ、または複数が表示されます:

    • Class: クラス定義を表示します。
    • toString: 文字列形式を表示します。.
    • Object: オブジェクト (クラスのインスタンス)定義を表示します。
    • Array: 配列形式で表示します。
    • Timestamp: yyyy-mm-dd hh:mm:ssのような形式で日付と時刻を表示します
    • Auto: Android Studio がデータタイプに基づいて最適な形式を選びます。
    • Binary: 0と1を使ったバイナリ値を表示します。
    • MeasureSpec: 親から選択した子へと渡される値。詳細はMeasureSpecを参照してください。
    • Hex: 16進数値として表示します。
    • Primitive: プリミティブデータタイプを使った数値として表示します。
    • Integer: Integer型の数値を表示します。

以下のようにして、カスタム形式 (データタイプレンダラー)を作成できます。:

  1. リソース値を右クリックします。
  2. View asを選びます。
  3. Createを選びます。Java Data Type Renderers ダイアログが表示されます。
  4. Java Data Type Renderersの説明に従って作業します。


ランタイムマトリクスを分析してアプリを最適化する

アプリケーションでランタイムエラーが発生しなかったとしても、それで問題がないというわけではありません。以下のような問題も考慮する必要があります。:

  • アプリはメモリを効率的に使用していますか?
  • アプリは不要なネットワークトラフィックを生成していませんか?
  • アプリのパフォーマンスを向上させるために、どのメソッドに着目すべきですか?
  • ユーザーが着信やメッセージを受け取った時、アプリは適切に動作しますか?

Android デバイスモニターは、いくつかのAndroid アプリケーションデバッグツールと分析ツール用のグラフィカルなユーザーインタフェースを備えた、独立したツールです。 ツールには、Dalvik Debug Monitor Server (DDMS)などがあります。 Android デバイスモニターを使って、メモリ使用状況の分析、メソッドのプロファイル、ネットワークトラフィックの監視、コール着信とメッセージ受信の再現を行うことができます。

Android Studioから,Android デバイスモニターを開くには、 ツールバーにあるMonitor をクリックします。 Android デバイスモニターが新規ウィンドウで開きます。

Android デバイスモニターと DDMSの詳細については、 デバイスモニターDDMSを使用するを参照してください。



スクリーンショットと動画を取得する

Android Studio を使うと、アプリを実行している間の端末が面のスクリーンショットや短い動画を取得することができます。 スクリーンショットと動画はアプリのプロモーション素材として役立ち、また開発チームに送るバグレポートにそれらを付けることもできます。

アプリのスクリーンショットを取得するには:

  1. Run your App in Debug Modeで説明しているようにアプリを起動します。
  2. Android Monitor をクリックします。
  3. 左にある Screen Capture をクリックします。
  4. 必要に応じて:スクリーンショットの周りに付ける端末外枠を追加するには、Frame screenshotをクリックします。
  5. Saveをクリックします。

アプリの動画を取得するには:

  1. Run your App in Debug Modeで説明しているようにアプリを起動します。
  2. Android Monitor をクリックします。
  3. 左にあるScreen Record をクリックします。
  4. Start Recordingをクリックします。
  5. アプリを操作します。
  6. Stop Recordingをクリックします。
  7. 動画のファイル名を入力して、OKをクリックします。