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Android Studio ドキュメント 日本語訳

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Battery Historian のチャート図

Battery Historian では、時間経過ごとの電力関連のイベントを図で記します。

各行は、システムコンポーネントが動作してバッテリーから電流を消費しているタイミングを色付きバーで分けて表示しています。 このチャート図では、コンポーネントによってどれくらいのバッテリーが使用されたかは表示せず、アプリが動作していたことのみを表示します。 チャート図はカテゴリ別に整理されています。



図 1. Battery Historian の出力例。

バッテリー使用状況の分類

  • battery_level: バッテリーレベルが記録されてログ出力された時間。情報はパーセンテージで報告され、093 は 93%を表します。 バッテリーの消費速度を全体的に測定します。
  • top: 上位で動作しているアプリ;通常は、ユーザーに表示されているアプリケーションのことです。アプリが動作している間のバッテリー消費を計測したい場合は、 それが上位アプリであることを確認してください。 バックグラウンドで動作しているアプリのバッテリー消費を計測したい場合は、それが上位アプリではないことを確認してください。
  • wifi_running: Wi-Fi ネットワーク接続がアクティブであることを示します。
  • screen: 画面が有効になっています。
  • phone_in_call: 電話が通話中の時に記録されます。
  • wake_lock: アプリがウェイクアップして、ロックを掴み、簡単な処理をして、スリープに戻る。 これは最も重要な情報の一つです。アプリのウェイクアップには負荷がかかるので、ここに短いバーがたくさん表示される場合は何か問題があるかもしれません。
  • running: CPU が起きている時間を表示します。あなたの意図した通りにCPUが起きたりスリープしたりしているかどうかを確認してください。
  • wake_reason:カーネルの起動を最後に引き起こしたもの。カーネルを最後に起動したのがあなたのアプリだった場合は、それが必要かどうかを判断してください。
  • mobile_radio: 無線機能がオンになっている時間を示します。無線を開始するとバッテリーの負荷が高くなります。 たくさんの短いバーが互いに密接しているのであれば、一括処理やその他最適化の余地があることを示します。
  • gps: GPS がオンになっている時間を示します。これはあなたが意図しているものであるか確認してください。
  • sync: アプリがバックグラウンドで同期していた時間を示します。この同期バーはどのアプリが同期していたのかも表示します。 ユーザーにとっては、同期をオフにしてバッテリーを節約できる可能性があるアプリを見ることができます。開発者は同期を可能な限り減らして、必要な時だけ行うようにしてください。

Note: これらのカテゴリーは、チャート図に必ず全て表示されるわけではありません。



batterystats の出力をフィルタする

batterystats コマンドの出力結果を保存した batterystats.txt ファイルから、追加の情報を収集することができます。

図 2.フィルタした batterystats の出力例。

テキストエディターでファイルを開き、以下を検索します:

  1. Battery History:スクリーン、 Wi-Fi、アプリ起動のような、電源に関連する一連イベントの時間。これらは Battery Historian殻も見ることができます。
  2. Per-PID Stats: 各プロセスの動作時間。
  3. Statistics since last charge:セルの信号レベルや画面の明るさのような、システム全体の統計。端末で起こっていることの全体像を提示します。 この情報は、外部のイベントがあなたのアプリに影響していないことを確認する際に特に役立ちます。
  4. Estimated power use (mAh) UID と周辺機器ごとの: これは現時点ではとても大まかな見積もりなので、試験データと見なすべきではありません。
  5. Per-app mobile ms per packet: ラジオ起動時間を送信パケット数で割ったもの。 効率的なアプリでは全てのトラフィックを数回に分けて転送するので、この数値が低いほど良いアプリです。
  6. All partial wake locks: アプリによって引き起こされた全てのウェイクロックを、時間と回数で集計します。